夏に着る着物を薄物(うすもの)とも呼びます。
薄い生地なのですが、ホントに透けるほどの薄さなので、着物の下に着る長じゅばんまで透けて見えてしまいます。
ですので長じゅばんの色や丈も気をつけないと、ちょっとハッとすることがあるかもしれないです。
白っぽい色味の着物でしたら、着物の丈と同じくらいの麻の白い長じゅばんを着る、というので大丈夫でしょう。
丈が短いと、光の当たり具合で、足だけニョキっと透けて見えてしまうかもしれないのでご注意ください。
濃い色の着物の場合は、白の長じゅばんでも濃い色の長じゅばんでもどちらも着れます。
それでは、白い長じゅばん、濃い色の長じゅばんそれぞれの見え方の違いを見てみましょう。

黒の長じゅばんを着た場合。
同系色の長じゅばんなので、着物の袖口の辺りも透け感があまりありません。
少しシックになりますね。

白の長じゅばんを着た場合。
着物は濃い色ですが、その下に白い長じゅばんが少し透けて見えています。
袖口に少し見えている長じゅばんが際立ちます。
爽やかな印象です。
9月になると薄物は着ない、という着物ならではの衣替えの考え方があるのですが、とはいえ近年は9月でも30度超えの日もかなり続きます。
薄物は透け感があるから季節感を気にして着にくい、ではその透け感がわかりにくくなれば9月でも薄物が着れるのでは、という使い方も出来る、といういうことなんですねーーー。

並べてみると、少しわかりやすいでしょうか。
胸の辺りの見え方が特にわかるかと思います。
白の方が透け感があるカンジがします。

袖口も少しわかりやすい箇所ですね。
下が黒だと透け感がわかりにくくなっています。
長じゅばんもですが、使う腰紐の色も透ける、ということも気をつけてくださいね。

長じゅばんに同生地で紐がついていました。ですので、外から見ても目立ちません。
もし別の紐を使う場合は、黒など濃い色を選んでくださいね。

白の長じゅばんなので白い腰紐で締めました。

普段使っているピンクの腰紐で締めました。ちょっと透けているのがわかりますね。
帯でギリギリ隠れるかな?という位置ですが、やはりちょっと気になるかもしれません。
腰紐の上に伊達締めをする場合も、色に気をつけた方がいいと思います。
部屋での光と、屋外での光では、見え方が違うことも考えられるので、自分が思った以上に目立つことも考えられます。
透ける生地の薄物を着る時は、透けるということを考慮して長じゅばんも紐も選んでくださいね。
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